<祝>税理士との顧問契約費が年100万円を超えました

僕は「業務委託費」は多ければ多いほうが良い、と考えているタイプです。なぜなら、僕の会社は「小さな本社・小さな管理」を目指しているからです。逆に、業務委託費、特に本社、管理機能に近しい社労士や税理士への業務委託費を抑える会社は、社内の最も貴重な「取締役」の人的リソースを無駄にしている、と思います。

年100万円を超える内訳

①うちは月次で試算表を出してもらっています。もともと依頼していた事務所は「通常料金だと四半期に一度試算表を出して打ち合わせ」とのことだったのですが、うちはスピード感を重視するため、四半期ではなく毎月試算表を出してもらうことにしました。また、PL、BSを出してくれる事務所は多いと思いますが、CF計算書も出してもらっています。これによって、迅速かつ正確な経営判断がしやすくなります。

②続いて、記帳代行です。これは安いところを探せば見つけられるのでしょうが、うちの会社の顧問先は100仕分けで5000円です。うちは毎月500~600仕分けくらいらしいのですが、これを月2万円でやっていただけることになりました。ビジネスの成長に応じて仕分けの数もまた増えていくものと思いますが、社内のリソースや、ましてや僕自身のリソースを使うことを考えたら大変安上がりです。

➂最後に、経理代行です。僕は動物病院の経営をしているのですが、当然ですが院長や動物看護師に経理系の業務はさせたくありません。本業に集中したほうが絶対に生産性が高いからです。じゃあ僕自身はというと、自分の人生を破綻させるレベルで経理業務は苦手です。
そのため、届いた書類は精査せず、すべて税理士事務所に転送しています(一部、確実に本業に関与するものを除いて)。そこで、担当者の方が資料を整理、支払い一覧をスプレッドシートに記入して週次でリマインドしてくれたり、それ以外僕が対応する必要がある書類は都度対応してくれます。そして、処理がすべて終わると動物病院に返送してくれる、という流れになっています。

経理業務から解放される快感

そもそも、経営者、起業家は経理業務が苦手な人が多いと思います。僕は自慢ではない(というか実は自慢)ですが、決算書を読み解くことに関してはかなりスキルが高いと自信を持っています。ビジネスモデルを構想したときの、PLやBSの構造を思い描いたり、逆にPLやBSからビジネスの特徴を抽出したり、という仕事は大好きです。

一方で、仕分けして、一つ一つ記帳して…みたいな作業は本当に苦手なんです。従業員から「請求書来てるのでGoogleDriveにアップしました」と言われても、それを確認することさえ苦痛でなかなかできない…という状態でした。ここから解放されるということは、会社経営において最も貴重な経営者のマインドシェアを開放する、という、本当に費用対効果の良い投資だなと思います。月1キャバクラ行くような社長さんは、税理士事務所に「もっとお金払うから業務巻き取ってくださいよ!」と怒ってそっちにお金使ったほうが精神的に健康になれると思います。

「ともに成長する」という業務委託関係

僕は労務関係、税務・会計関係の業務を同一の会社に業務委託していますが、「初めて依頼、相談されることばかりです」とよく言われます。僕自身、「変な相談をして申し訳ないなぁ」と思いながら相談していますが、非常に気持ちよく対応してくれる、素晴らしい方に担当していただくことができました。

依頼する業務自体「本来うちではここまでの業務はやってないのですが」みたいなケースが非常に多いです。先方に対して業務オペレーションを複雑化させる、という点では非常に申し訳ない一方、僕は「多くの会社がそうあるべき=これ、サービス化を検討したほうがいいですよ」とも思っています。特に働き方に関してはうちは日本で初めての取り組みを行っている(し、これからも行っていく)ので、今は「こんな依頼初めてです」と言われるかもしれませんが、10年後にはベーシックな依頼になっているだろうと信じています。

このように、こちらからのおかしな依頼にもいやな顔一つせず迅速に対応してくれ、一方でおそらくは先方にとっても新しい知見になる。お互い、閉じた範囲でしか仕事しないよりは非常に良いパートナーシップを構築できているのではないかなと思っています。

次の目標は顧問契約費200万円

起業したばかりの小さな会社が、年間で顧問契約200万円というのは非常に大きいように思えます。しかし、総務の社員を1人雇ったら、200万円では収まりません。助成金がどうとか、こういった例外ケースはどうするのかとか、都度調べるたびに人件費がかかります。定型業務に関しても、特化したプロフェッショナルのほうが当然ですがスピードも品質も上です。

僕が総務の社員を採用するのは、業務委託先の顧問先とのコミュニケーションやマネジメント工数が僕のキャパシティを圧迫してきたときです。そこに至るまでは、これからも「小さな本社、小さな管理」で、逆に「大きな現場、十分な裁量」を持って現場や人に投資を繰り返していきたいと思います。