システム開発は製造業化していく。つまりは開発工程がSOP(標準作業手順書)に落とし込まれるようになり、各作業も機械的に対応が可能になる。今までは弁護士やシステムエンジニアの仕事はある種職人芸だったし、聖域だったが、LLMによってものの見事に製造業化していくだろう。
その時に、当時の「機械を設定する・動かす」に相当するのが「LLMと会話する」ことに相当するわけで、当然そこにはプロンプトをどう書くか、というスキルが必要になってくる。
プロンプトは適切に書けない人が多い
今回、エンジニアリングを業務委託して思ったのは、エンジニアだろうが、ハイクラスの人材だろうが、意外とプロンプトを適切に書いて、LLMを活用できる人が少ない、ということだ。
え?それ普通にAIに聞いてほしいんだけど…という、一昔前のggrks(ググレカス)的なフレーズが頭によぎってしまう。もちろん検索だけするなんて論外だが、自分の思考とAIの生成とでChain of Thoughtして思考を高められないとお話にならない時代だ。
こういう人はたいてい、そもそも問いを言語化していないことが多い。または、言語化の具体性が足りていない。例えば「この資料を分析して」みたいなプロンプトを投げて、出てきたアウトプットに対して「なんだ、AIってこんなもんか」みたいな話をしている。
プロンプト力をどう教育するか
AIと適切に対話するには仮説思考が必要だろうと感じる。思考力や言語力ももちろん必要だがそれはプロンプトの「型」と共に慣れて何とかなっていく。仮説思考自体は、単純に反復での訓練が可能なものである。つまりこれは考え方の癖で、今まで「どの水準の思考アウトプットが求められる環境にいたか」ということに過ぎない。
なので、座学でも実務でもトレーニングが可能である、と信じて今日も採用と教育に勤しむ。がんばろ。